―――現在のお仕事内容や会社の雰囲気を教えてください 。
日本赤十字社の献血ルームに勤務しています。具体的には輸血用血液製剤の調達、受け入れ業務をしています。明るく、楽しく、元気が良い職場で、圧倒的に女性が多い職場です。給与、休暇、福利厚生など待遇は大変良く不満はありません。
ただ、人の命を預かっているので大変さを感じています。仕事上、失敗すると人命が失われるという責任感を持って勤務しています。
―――日本赤十字社に就職を決めた理由を教えて下さい。
小さいときから体が弱かったので、病院にかかることが多く、病院、家族、友達に助けてもらった体験が多くありました。その体験からいつかは自分も誰かの力になりたいと思い、日本赤十字社を第一志望にしました。
―――内定をもらうまでどのような就職活動をされていましたか。
まずは、エントリーシートと写真を多用した自己アピールシート（ページの一番下に掲載）を書きました。自己アピールシートの作成にあたっては、佐々先生にアドバイスを頂きながら書いたことを覚えています。そして面接のときに、「自分は体が弱く献血ができない身体なので、せめて献血という行為をバックで支えられる仕事に就きたい」と面接官に言ったことが採用のポイントだったかと思われます。この話を佐々先生にしたところ「それは受かるだろうな」と涙ぐみながらコメントしてくださったのが印象的でした。先生は、この話を後輩にもしているそうで、「面接のときに原稿を覚えて読むのではなく、つたない言葉でも良いからAさんのように面接官の心に訴えろ！」が口癖なようです。早くに第１志望の会社から内定を頂けたので、他の就職活動はあまりしませんでした。
―――なぜ佐々ゼミに入ろうと思ったのでしょうか。
これを言うと先生はいつも怒るのですが、「消去法」で佐々ゼミにしたのが事実です。空間インテリアは自分の目指す方向ではないと気づいたのが１年生。そして製作系や映像系、環境系ではないだろうなと思い、残っていたのが企画系である佐々ゼミでした。共生デザイン学科は幅が広いので、学年を重ねていくうちに方向転換をしたいと思っても対応できるところが良いと思います。
そして決め手は、佐々先生だったら何でも助けてくれそうな感じがしたからです。就職でも、卒業研究でも面倒見が良さそうだったのが決め手になりました。また学生の間には、佐々ゼミは就職がいいよと言う噂が立っていたのも事実です。そのことを先生に伝えると「大学は就職予備校ではない、社会に出るための何かを身につけるところだ」と理想的なことをおっしゃった後で、「でも、過去のゼミ生で卒業式までに就職が決まらなかった子はいないよ」ともおっしゃいます。一見矛盾した発言ですが、そこが先生らしい一面でもあると思います。
ゼミはすごく楽しくて、遊んでいた記憶しか残っていません。遊びを通して色々なことを学べたと思います。先生自身は、民間研究所の出身ということもあり、色々な引き出しがあります。関東学院に来る前は、学生には全くその名前が知られていないのですが、世界的には有名な米国パロアルト研究所に勤務されていました。ですから、世界最先端のワークを強制的にやらされた部分もあります（笑）。今となっては貴重な経験でした。
ゼミで、一番楽しかったのは何と言っても瀬戸内海の直島のゼミ旅行です。この時は先輩も一緒でした。個人旅行ではあまり行こうとは思わない場所でしたが、先生は宿だけを予約、学生たちが全てを計画しました。私はレストラン探しの担当でした。学生が全てを企画したのでトラブル続きでしたが、先生はトラブルになると分かっていながら、わざと放置されていました。とはいえ男子学生が宿泊先の鍵を持ったまま帰路のフェリーに乗り、「先生〜〜鍵〜〜」とブラブラさせたのに対しては、さすがに激怒されていたことが印象的です。現地は現代美術や自然が素晴らしく、二度と忘れられないゼミ旅行となりました。またゼミの結束力も向上したと思います。
―――最後に、後輩に伝えることがあればお願いします！
佐々ゼミは、先輩との後輩のつながりが強いのが特徴だと思います。ゼミに入るのは大変かと思いますが、「これがやりたい」という情熱を持って先生にぶつかっていけば、道は開かれるのではないでしょうか。
人間環境学部は、人間共生学部の前身の学部です
